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メディアリテラシーを身につけ、老獪な権力に立ち向かう。(山口県議会一般質問)
 3月7日に、山口県議会で、「国の緊急経済対策への県の対応」について質問しました。今回、国の打ち出した緊急経済対策の「方向性には」賛成している理由として、次のように述べました。質問量が多かったので、早口となり、わかりにくかったと思いますので、ここにも書いておきます。(質問資料はこちら ↓ )
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 「権力は老獪である。」 3年半前の政権交代前、民主党への政策提言書にそう書かれたフレーズがありました。残念ながら、この教訓は生かされませんでした。政権は交代したけれど、権力は交代していませんでした。その“権力”というものに民主党は分断統治されたのでしょうか。 第2次安倍内閣が発足しました。
 安倍総理は、3本の矢 いわゆるアベノミクスでデフレを脱却し、経済を再生させると言われています。働いても働いてもお給料はあがらない。生活が苦しい。返しても返しても借金が減らない。若いご夫婦が家を建てようとしても住宅ローンが通らない。本当にこんなデフレから脱却することができるなら、がんばっていただきたいと思います。

 でも、残念ながら、日米首脳会談にのぞまれた最近の安倍総理を見てみると、やはり第1次安倍内閣の時と変わっておられないのではないかと思います。小泉竹中路線の、新自由主義、構造改革路線を否定できないまま、ガソリンなどの物価は上がるけれど、デフレは続く、お給料はあがらない、格差がさらに広がり、金融緩和でじゃぶじゃぶになったお金は、海外に流出する。そして、そのお金がまわりまわって、日本企業を買収する。ほとんど外国資本となった日本の大企業が政府に労働基準法の規制緩和を求める。通訳など、一部の専門性の高い業種だけに限られていた派遣法が製造業にまで認められる。・・・。

 これは、小泉内閣から第1次安部内閣の頃の話ですが、そんなことにならないように、デフレ脱却のために、安倍総理には健康に留意されて、日本の本当の意味での国益のために、国民のために、がんばっていただきたいと思います。安倍総理の足下(※ そっか 議会で問題となった言葉を、わざと使っています。)の山口県の議員のひとりとして応援したいと思っています。

 しかし、安倍総理が、デフレが解消されなかったのは、民主党政権の責任のように言われるのは、あまりにも心外です。実際は、ご自分が官房長官として支えられ、また、総理になられてからも継承された小泉構造改革にデフレ長期化の大きな原因があるのだということを、あらためて県民の皆様にご理解いただかなければなりません。

 安倍総理は、15年もデフレが続いている、と言われています。でも、第1次安倍内閣が誕生した頃のテレビや新聞は、景気拡大が続き、いざなぎ景気以来の景気回復と報道されていました。7年連続で平均給与がダウンしていた国民の生活実感とはかけ離れており、実感なき景気回復とも言われていました。

 その頃、“いざなぎ景気以来の景気回復”は、数字のマジックだと、経済学者の菊池英博さんは言われていました。
「GDPの実質成長率」は「名目成長率マイナス物価上昇率」で表されるので、デフレの時には、「物価上昇率」(GDPデフレーターというらしいですが、)これがマイナスなので、デフレが深刻であればあるほど、マイナスとマイナスでプラスになり、実質成長率は、高度成長と同じ数字が出る。けれど、実体経済は縮小している。
と解説されていたのです。その後、政治評論家の森田実さんの勉強会に参加して菊池英博さんを紹介していただき、その後も何度もお話をお伺いしています。私は、菊池英博さんのお考えを多くの方に知ってもらいたくて、政治とは関係しない頃からずっと、ブログに書いてきました。

 菊池英博さんは、小泉構造改革はデフレ政策であり、デフレを法制化して長期化させた政策として、主に3つあると言われています。ひとつは、2002年に閣議決定した「基礎的財政収支均衡策」で、緊縮財政を続けてきた財政デフレ、2つ目は、労働基準法を改定して実質的に経営者による労働者の解雇を自由にしたリストラデフレ、そして、会計基準の変更による時価会計デフレ、この3つを主にデフレ長期化の原因としてあげておられます。時価会計を取り入れたのは竹中さんだと思いますが、デフレの時に時価会計を取り入れるなど論外だと専門家の方々なら当然理解されていると思います。

 小泉構造改革の経済政策は、「財政は引き締め・金融は緩和」の政策が中心で、資料1にあるように、公共投資と地方交付税交付金・国庫支出金を、2001年から2010年までの10年間で、ここには、民主党政権時代も含まれますが、実に75.4兆円も削減されています。その一方、過去10年間で、120兆円が海外に流出しており、その7割に当たる約80兆円で政府が米国債を購入しているとみられます。国内ではデフレ政策をとって資金を使わせないようにし、緩和した日銀資金は外資を中心とした投機活動に使われたと、菊池英博さんは言われています。
 
 最近では、安倍内閣の内閣官房参与に任命された『列島強靭化論』の藤井聡さんの本を読むと、アメリカの対日政策は日本機関車論から日本財布論に変わったと言われる宍戸駿太郎さんと対談されていました。改革こそが日本をボロボロにした、と藤井さんの本に書かれており、まさに、私が、下関に行ってまで衆議院選挙を戦ったときに主張してきたことと同じで、大変興味深い本でした。

 菊池さんは、日本のデフレは、財政支出により有効需要を喚起し、金融がフォローしていく政策、「財政出動、金融フォロー」 この必要性をずっと主張されてきました。小泉政権の時代から、「日本は財政危機ではない、デフレの今、日本経済に必要なのは、積極的な投資減税と公共投資である。政府と個人の金融資産を自分の国のために使うべきだ」と主張されてきました。2005年に書かれた本には、「日本再興投資資金枠100兆円」を設定し、10年間、毎年継続して支出することの提案をされています。最近の著作では、5年100兆円の補正予算を提案されていますが、これにより財政健全化も進むと書かれています。財源もしめされていますし、公共事業の内容も、新エネルギーの開発や医療など、新しい分野で提案されています。

 この菊池さんのお考えをほとんどそのまま、アベノミクスとして安倍総理が進められようとしていると思えますので、安倍総理には本当にがんばっていただきたいのです。

 最近では、さきほど申しました藤井聡さんやTPPは単なる関税や農業の問題ではない、TPPには反対だ、と言われている経産省官僚の中野剛志さんなど、日本の財政は破綻しない、デフレの今は、公共投資が必要である、と主張される専門家が増えてきて、喜んでいます。

 中野剛志さんは、「10年前、日本の経済学者たちは菊池英博氏の積極財政論を時代遅れだと哂ったが、氏は信念を曲げなかった。ところが、今では、アメリカの有力な経済学者たちのほとんどが、積極財政論者なのだ」と菊池英博さんの著作の帯に推薦文を書かれています。

 TPPも財政政策も、私たちにはわかりにくいので、いえ、わざとわかりにくくしているのかもしれませんが、政府にとって都合の良い情報が、テレビや新聞により流され、納税者である私たちの世論を、ある一定方向へ誘導するようなことが続いてきました。今後は、私たち自身が、メディアリテラシーを身につけ、老獪な権力に立ち向かわなければならないのだと思っています。

(2020年5月4日追記:2013年3月8日に投稿したものですが、読み返してみたいので、日付を2020年5月4日とします。)

# by dket | 2020-05-04 10:48
逆転し始めた「潮目」のなかで
 民主党は生まれ変わって、『減税』やってみろ!としつこく書いておきます。の最後に、
さとうしゅういちさんのそんなに必要?1兆ドルの外貨準備は国民のために活用を!や菊池英博さんの自分のために自分のおカネを使えを取り上げてみたいと思いますが、次回にでも・・・。
と書きましたが、もう1ヶ月近くが過ぎてしまいました。いつものことですが、情けないです。

 その間に、日本の政治が大きく動き出し、バタバタの毎日ですが、昨日のリーマン・ブラザーズ破綻のニュースには衝撃を受けました。たまたま復活!三輪のレッドアラート!さんのところで、「時代は巡る」を読んだばかりでしたし、そこからジャパンハンドラーズさんの「竹中平蔵逮捕」くらいの衝撃がなければ、日本は目覚めない。をのぞいて、久々に、ライブドア、サウスイースタン、M&Aコンサルティング「事前相談なしで通ったものは、これ1件だけです。」-日本振興銀行の銀行免許を読み返してみたところでした。

 月曜日の7時のニュースで、破綻のニュースを聞いたとき、すぐに、内橋克人さんの『悪夢のサイクル』を思い出しましたが、友達も、内橋克人さんの話が聞いてみたい、と言っていました。最近、テレビにも出演されず、残念ですが、少し前(8月3日)の中国新聞に、『福田改造内閣の課題-「不均衡国家」の是正を』という内橋さんの文章がありました。(静岡新聞から転載、紹介されているブログがありました。)そこには、
 改革が十分な成果を上げられないのは「改革が不十分だから」と説く「改革ハングリー」の人々もなお存在する。そうした人々は過去の南米チリとアルゼンチンの例に学ぶべきだろう。
と書かれていましたが、今後は、「アメリカの例に学ぶべきだろう。」となるのでしょうか。
 実際に、「改革ハングリー」の人たちにだまされる人たちはまだまだ多くて、無駄を省く=緊縮財政=もっともっと改革を というような流れで説明されると、政府がやるべきことをすべてバラマキという言葉におきかえてしまっても、そのとおり!と思ってしまうのでしょう。
 内橋克人さんは、
「2011年基礎的収支均衡」といった数字にこだわり、財政再建にはやるよりも、喪失しつつある共同体を回復させ、均衡のとれた経済、国家として「社会統合の復興」を目指す。21世紀の構造問題にどう取り組んでいくのかを考えなければならない。
と文章を結ばれています。

 それでは、今、日本政府がすべきことは何なのでしょうか?日本財政を考えるさんのところに、菊池英博さんの『増税が日本を破壊する~本当は「財政危機ではない」これだけの理由~』 の内容が掲載されていますので、そこから気になっている部分を取り上げます。

 さとうしゅういちさんも、そんなに必要?1兆ドルの外貨準備は国民のために活用を!と書かれていますが、外貨準備として保有している996,741百万ドルの資金は、1999年9月以前のように、すべて日本銀行の資金で賄うべきだと菊池さんは書かれています。

 菊池さんの言葉を「 」で引用しながら、まとめます。

 「外貨準備をわれわれ国民の預金で調達すると、国民の預金がそっくり海外に出てしまう」ので、どこの国でも「国の代理として中央銀行が自分の資金で外貨を調達し、保有している」そうですが、「1999年10月から、政府は外貨買取りの円資金調達のための政府短期証券を市場に売り出し、主として一般の金融機関がこれを購入することになった」とのこと。

 「このうちの多くが、アメリカの国債に投資されている」けれども、「アメリカはすでに日本が投資した国債を減資として減税をし、経済を活性化している」ので、「国債を売ることは政治的にも難しい状況に」ある。「そこで、1999年9月までの状況に戻して、外貨準備は日本銀行の資金で保有してもらうようにし、われわれの預金は、われわれのために使うようにすればよい。」と菊池さんは書かれています。

 具体的には、「政府が新規国債を発行するとともに、日本銀行は市場で揮発の国債を買い取っていく。こうした操作を継続していけば、外貨準備の円資金は日本銀行の資金で調達されたことになり、新規の国債はわれわれ国民の預金で調達されたことになる。」「この操作で、政府としては政府短期証券が普通国債に変わるだけで、発行総額に変更はない。」と書かれています。私の頭では、何回読んでも、今ひとつ、整理がつかないのですが、そういうことになるそうです。

 詳しくは、
自分のために自分のおカネを使え
国債価格は暴落しない(1)
を読んでください。

 この本は、2005年12月に書かれたものですが、現在の状況では、何をすべきなのか、まだ間に合うのか、が知りたいです。

山口県の方々にも読んでもらいたくて、

山口ブログに参加しています。でも、更新をさぼっていたので、ランキング下降中。上位に復活できますよう、ご協力を!


 リーマン・ブラザーズ破綻に関するニュースの中に、日本法人に行政命令=国内資産の海外流出防止へ-金融庁というものもあり、テレビには、茂木大臣の姿がありました。政府は、国内資産の国外流出を防ぐためのさまざまな努力をお願いしたいと思います。それなのに、「改革ハングリー」の方々は、外為資金でアメリカの金融危機を救うべし 高橋洋一(2008年9月号)とか、「民営化した郵政はアメリカを救え」とか言われているそうです。(ジャパンハンドラーズさんのところの高橋洋一はやはり「竹中バネ」が強すぎるくせ者より)
 郵政民営化が、こういう方々により進められたと思うと、愕然とします。
 阿修羅から、原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ の懲りない面々へのレクイエム―――高橋洋一「さらば財務省!」を読んで に行ってみましたが、高橋洋一さんが、郵政民営化の基本骨格づくりについての記述のなかで、米国による“破壊ビジネス”の傷跡を(意図せずして)赤裸々に語っている、と書かれていて、興味深いです。
 そして、
構造改革とは、とどのつまり、「自分たちの身の丈以上に消費をすることで経常収支赤字が恒常化した米国が、マクロ経済上の相殺を資本収支の絶えざる黒字化のために、とりわけ国富を溜め込んだ国に対して強いているビジネス・モデル」にすぎない。そのお先棒を担ぎ、国富の米国への移転を手伝っているのが、日本の政界・財界・学界・官界・メディア界にあまねく生息している“破壊ビジネス”の担い手たちなのである。
とあり、またまた“小泉的なもの”をうまく表現されていると思いました。まさに、「改革ハングリー」の人たちは、日本の国富を米国へ移転する“破壊ビジネス”の担い手以外の何ものでもないと思います。4月23日に書かれたものですが、「変わり始めた「潮目」を貴方は感じているか?」と書かれていました。

(お約束の時間がせまっているのに追記:9月17日10時)世に倦む日日が、リーマン・ブラザーズの破綻とその影響 - 竹中安心理論の崩壊で、
世界のカネを米国に集めていた集金装置(投資会社)が消える
と表現されていました。まだ、丁寧に読めていないけど、おもしろい。

(2020年5月4日追記:2008年9月17日の投稿ですが、読み返してみたいので、トップページにおいてみます)

# by dket | 2020-05-04 10:40
『田中宇の国際ニュース解説』~安倍イスラエル訪問とISIS人質事件~
 「人質の1人殺害との情報」が報道されています。間違いであってほしいと思いますが、とっても残念で、胸が痛みます。一刻も早く、後藤さんが解放されますように祈っています。

 安倍総理は、2人が人質になっている状況の中で、なぜ、わざわざイスラエルを訪問されたのでしょうか。『田中宇の国際ニュース解説』を読むと、絶望的な気持ちになります。この事件の後の政府がおかしい方向へ進まないよう、ネット上でも声をあげていく必要があるかもしれません。

 一部引用させていただきます。(以下引用)
・イスラエルのハアレツ紙は、安倍がイスラエルにくるたびに人質事件と戦争が起きると皮肉った。安倍が前回首相だった06年にイスラエルを訪問した際には、2人のイスラエル軍兵士がヒズボラに誘拐され、それを機にイスラエルとレバノンの戦争が勃発した。今回は日本人人質事件だけでなく、安倍がイスラエルに到着した日、イスラエル軍機がシリア領内に侵入してヒズボラとイランの要員を空爆し殺害する戦闘も起きた。

・今のイスラエルは、ガザ戦争や西岸でのパレスチナ人弾圧を国際的に人権侵害(人道の罪、戦争犯罪)と非難され、最大の貿易相手だったEUは経済制裁を強めている。イスラエルは、EUに代わる貿易相手を探すのに必死だ。そこに日本の安倍首相が、おそらく米国のタカ派政治家から頼まれ、経済関係を強化すると言ってイスラエルを訪問した。日本は、戦争犯罪を犯して国際制裁されて罰せられそうなイスラエルに抜け道を用意してやった。すばらしい平和主義だ。

・オバマとイスラエルの不仲は昨秋から露呈している。米政界は、イスラエル右派に牛耳られ続ける米議会と、イスラエル支配を脱却しようとするオバマとの政争が激化し、一枚岩でなくなっている。日本(権力を握る官僚機構)の国是は対米従属であり、官僚を無力化しようとした民主党政権の反動で官僚の傀儡として成立した安倍政権は特にその傾向が強い。米国の上層部が分裂する中で安倍は、オバマでなく議会を牛耳る軍産イスラエル複合体を従属の対象とみなしているようだ。EUやオバマがネタニヤフを嫌う中で、安倍がイスラエルを訪問したことから、それがうかがえる。

・しかし実際は、米タカ派やイスラエルが本当にISISやアルカイダの敵であるかどうか大きな疑問がある。アルカイダや、それがバージョンアップしたISISは、米タカ派やイスラエルが中東支配に好都合な「敵を演じてくれる勢力」として育て、こっそり支援し続けている疑いが濃い。

・NYタイムスの07年の記事によると、国防総省はISISの指導者バグダディが存在しない架空の人物であると知っており、アルカイダがイラクに入り込むために架空の指導者をでっち上げて過激組織(のちのISIS)を作っていると報じている。米当局は、架空の人物とわかっているのに今もバグダディをISISの最高指導者として発表し続けている。

・ISISに捕まった日本人を救出するため、日本政府はISISに関する情報を多く持つ(ISISの生みの親である)イスラエルや米国防総省、米タカ派議員など「軍産イスラエル複合体」に頼る傾向を強めざるを得ない。日本政府が、米イスラエルとISISとの裏のつながりを察知した上で、米タカ派やイスラエルと協調するならまだしも、そうでなく米イスラエルとISISとのつながりを陰謀論扱いして無視して動いているように見えるだけに懸念がつのる。


(以上、『田中宇の国際ニュース解説』http://tanakanews.com/150123ISIS.htm より引用)
# by dket | 2015-01-25 09:12
岩路真樹さんのブログ つぶやきいわぢろう
 「報道ステーション」(テレビ朝日)のディレクター岩路真樹さんが書かれていたブログ=つぶやきいわぢろう(TVディレクターがメディアでは伝えられないニュースの裏側を日々レポート。)が話題になっていました。2012.12.17 投稿の記事ですが、引用させていただきます。

 私も、先日、亡くなったつぶやきいわぢろうさんのブログを見つけて、過去にさかのぼって読んでいたのですが、こんな方が亡くなるなんて、本当に残念で残念でならない、という思いが募りました。冤罪についての記事や弱者の側に立とうとする視点の記事が多いなと思ったのですが、民主党の崩壊理由についての記事があったのは気がつきませんでした。

 民主党議員に読んでほしいと思います。

勝ったのは自民党でなく官僚

民主党が壊滅し自民党が大躍進しましたが
実は僕たちの生活というのはほとんど変わらないのではないかと思っています。

というのは、本当の民主党政権があったのは
実は最初の10カ月だけで、その後は自民党時代と同じ官僚政権に
なってしまったと考えているからです。

恐らく、民主党の代表選で小沢一郎氏と菅直人氏が戦って
菅直人氏が勝った時が終わりの始まりだったのだと思います。

圧倒的な民意を得て民主党政権が誕生したとき
色々な方から「官僚は本当に危機感を覚えている」と聞きました。

そして以下は僕の妄想です。
こんなことがあったらいやだなぁと想像しながら書きました。

彼らはサボタージュ、密告、アメリカへのご注進、でっち上げ、情報操作…
さまざまな手を使って、その時の中心人物である鳩山由紀夫氏と小沢一郎氏を
権力の座から引きずり降ろしました。

その状況を間近で見ていた菅直人氏は官僚を敵に回すと自分も同じ目にあうと感じました。
そこで官僚のご機嫌をとるために「消費税増税」を言いだします。

しかし、参議院選挙で民主党は惨敗。
本当は、民主党はここで気がつくべきでした。
自分たちは「官僚に騙されている」と。

官僚の力でなく、圧倒的な民意で政権を取ったのに
その民意を裏切れば支持率が下がるのは当たり前です。
民主党は民意の後ろ盾がなくなり官僚に支えてもらわなければ政権運営ができない状態になりました。
本来は優れた政治的能力を持つ小沢氏の力を借りて官僚の影響力を排除するべきでしたが
もはや官僚のいいなりとなっていた面もあったし、自分の非を認めないという彼自身の性格とプライドの高さもあったでしょう。「小沢氏が惨敗の原因ですよ」という官僚の言葉にすがり「小沢さんにはしばらくおとなしくしていてほしい」などと本来の敵を見誤ります。そして小沢氏の力をそぐことに全力を注ぎました。官僚は身内の中で争ってくれれば万々歳です。批判は官僚ではなく小沢氏の方に向くからです。

これこそ近隣諸国と敵対させて団結させない事で力をそぐ分断統治です。

官僚の言いなりになって総理になった菅氏ですが
支持率低迷に苦しみ、これはやはり官僚に言いなりになっているからではないか?と
気が付きます。

そこで急に官僚の方針とは違う「脱原発」を言いだしました。
しかし時すでに遅し、もはや官僚に対峙できる側近はおらず、
あっという間に総理の座から引きずり降ろされていきます。

「官僚に逆らってはいけない」

このあとは赤子の手をひねるように民主党は官僚のおもちゃとされていきます。

しかしやはり官僚にとって邪魔だったのは手練手管の小沢氏と軽薄な約束をする鳩山氏でした。この二人を徹底的に排除しなければならない。

小沢氏の事件では本来非難されるべきは検察ですが、
民主党には「小沢氏を叩けば支持率があがりますよ」
あるいは「きちんとした政策をしているのに支持率が上がらないのは小沢氏の影響があると思われているからですよ」と洗脳し検察批判を封じ込めました。

もちろんマスコミにもありとあらゆるネガティブ情報を流しました。

そして民意で信任された議員たちの意見よりも官僚の意見を重要視するという
完全に間違った判断をします。

これが消費税増税でした。

しかも官僚の言いなりになっていると見限られて先の選挙で負けた自公との合意です。
これでは政権交代した意味がないと多くの有権者は思いました。

しかし野田という「マリオネット首相」は官僚の
「小沢さんたちがいるからゴタゴタして決められない政治と思われているんですよ」という言葉を真に受けます。

小沢さんたちが出ていったのは官僚にとってこの上もないことでした。

「選挙のプロがいなくなれば、この党は壊滅する」

野田氏という「勘違いマリオネット」
あるいは「思い込みマリオネット」を見出したことは
彼らの勝利を決定づけました。

この時期の解散総選挙も官僚の入れ知恵だったのかもしれません。

公務員改革などに手をつける前に消費税増税に道筋をつけた
本人に解散をさせたのです。

もし年を越して公務員改革などに手をつけていれば
それこそ順序は逆になりますが「身を切る改革」「シロアリ退治」もしたという実績になります。

そんなことをさせてはいけません。

民主党が壊滅しても消費税増税は残ります。
しかし手つかずの公務員改革は何も進みません。
自分たちから権限を奪うようなことを絶対させません。

そして、この選挙で官僚たちは見事に鳩山氏を引退に追い込み
小沢さんを民主党から追い出すことで民主党も小沢さんも潰すことに成功しました。

このありさまを野党として見ていた自民党はそもそも官僚傀儡党ですが
彼らは自分たちが甘い汁を吸うにはやはり官僚の言うことは聞かなければならないな
と気持ちを新たにしました。

そして今回、消費税増税、原発推進を掲げて大躍進。
官僚の言いなりになっているといいことあります。
そんな官僚の皆さまには天下り先をたっぷり提供できる仕組みの一つ
公共工事200兆円をプレゼントしました。

その財源はどうするか?もちろん福祉の切り捨てです。
生活保護費や年金は削減しても私どもを支えてくださる官僚の皆さまのお手当は決して削減いたしません。

官僚にとって、民主党政権とは
官僚に逆らうとどうなるのかを見せしめるいい機会でした。

彼らは自分たちに敵対する勢力をせん滅させることに成功したのです。

# by dket | 2014-09-12 07:00
「最終処分場は安倍総理のおひざ元へ」との意見について
 2月8日、9日に福島県で開催された民主党党大会の特別分科会「福島復興分科会」で、放射性廃棄物の最終処分場を安倍首相のおひざ元へ、との議論があったことが問題となっています。

 はじめに、私個人の意見をはっきりさせておきます。山口県議会議員としても、一市民としても、当然、このことについては明確に反対します。仮にそのような決議が民主党でされるようなことがあれば、厳しく抗議したいと思います。
 ただ、そのような意見が出ることについては、心情的には、理解できる部分もあります。何もかも福島だけに押し付けるのではなく、日本中の誰もが自分のこととして考えてほしい、という思いから出た意見であると思います。

 以上のことを前提として、今回の問題については、不正確な報道の問題と民主党の対応のまずさについて、課題が残りましたので、少し書いておきたいと思います。

 まず、このニュースは、産経新聞が、8日の21時51分に報じた以下の報道がきっかけだと思います。
民主が提言 安倍首相の地元・山口に最終処分場(産経ニュース 2014.2.8 21:51)
民主党は8日、福島県郡山市での党大会に会わせて開いた福島復興推進会議(本部長・増子輝彦副代表)で、東京電力福島第1原発事故からの復興に向けた中間提言をまとめた。安倍晋三首相の責任を明確化するため、使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場を、首相の地元の山口県に建設することを求めた。


 民主党HPでは、
党福島復興推進会議(本部長・増子輝彦副代表、原発・復興特命担当)は8日、2014年度定期大会に際し郡山市内で福島復興特別分科会を開催し、同推進会議による中間提言をもとに、福島復興のあるべき姿について参加者間で活発な議論を展開した。
とされています。また、
昨年12月に発足した同推進会議では、福島復興に向けた党としての提言をまとめるため、東京での会議だけでなく、現地福島にも赴いて、県連地方議員や各自治体関係者の意見も聴取し、併せて関係各省庁との意見交換も行うなど、積極的な活動を行ってきた。そして、今回発表された中間提言では(1)福島新生のための健康管理、安全・安心対策(2)原子力損害賠償(3)除染の加速化・中間貯蔵施設設置の考え方(4)廃炉・汚染水対策(5)福島新生に向けた取り組み(6)風評被害対策に積極的な情報発信を(7)2020東京オリンピック公式競技の一部を福島で開催――といった項目について、それぞれ具体的な提言を行っている。
とも書かれています。
 つまり、今回の特別分科会での議論は、この中間提言を受けてのものであり、中間提言として決議されたものではないと認識しています。特別分科会の参加者から「原発推進論者の国会議員の居住地に、最終処分場を持って行って欲しい」等の意見も出されたけれど、それでは、わかりにくいので、安倍総理のおひざ元に最終処分場をと表現した、というようなことが増子議員から報告されたと思いますが、正確な議事録ではどのようになっているのでしょうか?早急に議事録を確認し、特別分科会の位置づけを明確にした上で、産経新聞に訂正を求めるべきではなかったのか、と思います。

 民主党の対応についてまずいと感じたのは、次の報道です。
民主が最終処分場の「山口県設置案」見直し 福島原発の除染廃棄物問題
(産経ニュース 2014.2.13 21:22)
民主党は13日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で発生した廃棄物の最終処分場を、安倍晋三首相の地元・山口県に設置するよう求めた中間提言を見直す方針を決めた。党内から「稚拙だ」との異論が相次いだため。

不正確な報道をもとに、民主党があたふたした様子が報じられています。さらに、福島民報が、
【民主党の中間提言】きちんとした政策を(2月14日)
民主党は、郡山市で開いた党大会の席上、東京電力福島第一原発事故からの本県復興に向けた政府への中間提言を発表した。驚いたのは放射性廃棄物の最終処分場を、安倍晋三首相の地元である山口県に設置する-とした点だ。唐突で科学的な根拠も示されておらず、海江田万里代表が翌日の会見で「党として決めたわけではない」と火消しに回り、結局は見直す羽目になった。何ともお粗末だ。
と報じており、不正確な報道が拡散してしまっています。

 民主党のマスコミ対応のまずさについては、9日の全代議員会議でも指摘され、執行部からはしっかり分析し対応していくとの答弁がありました。(ちなみに、平岡秀夫元衆議院議員からの指摘です。)それでも、今回の対応は、しっかり対応できていないのではないでしょうか?報道に問題があるとの認識がないのでしょうか?私は、党として、今回の経緯を正確に報告したうえで、誤解を招いたことを謝罪し、その上で、不正確な報道については、厳重な抗議をすべきだと考えます。
# by dket | 2014-02-14 10:44



まだ間に合うかもしれない

by dket
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