郵政民営化の本質がほとんど分かっていない(?)方々に、財政・金融政策を任せたくない!
 「無形金融資産」ってなんだろう?の疑問から3年で、「丹羽春喜さんの論文のリンクがきれているのですが」と書いていたら、雑談日記さんが、見つからなくなっていた丹羽さんの論文のリンク先を探してくださったので、リンクをはりかえました。あらためて読み返してみると、納得することが多いです。
 わが国経済の「構造」には問題なしの次には、
     無尽蔵にありうる財政財源
 総需要の水準を大々的に引き上げるべきだといっても、個々の企業の力で意図的・政策的にそれを行うといったことは、できることではない。個々の企業が合理化=リストラ努力にはげまざるをえないということは、とりもなおさず、企業どうしで注文を削りあうということにほかならず、マクロ的には、不況・停滞をいっそう激化することにならざるをえない。これが、いわゆる「合成の誤謬」である。しかし、政府(中央政府)は、その財政・金融政策によって、マクロ的に総需要を操作することができる。したがって、マクロ的な総需要の水準とその成長率の決定・保持ということについては、全面的に、政府が責任を負うべきである。言うまでもなく、上記の、われわれによる政界への要望は、まさに、この点に立脚してなされているのである。とくに、現在のわが国経済のように、生産能力に大規模な余裕があり、また、外貨枯渇の心配もないという好条件に恵まれているときには、政府は、きわめて容易に、総需要水準の大幅な引き上げを実施することができるはずなのである。したがって、政府も政界も、経済の「自律回復」に望みをたくして傍観するといった無責任な政策姿勢をとってはならない。
とあり、今読むと、実感として理解できるような気がします。

 「郵政改革」論争で忘れられてきた重要問題も、あわせて読んでみてもらいたいので、ここにも一部引用しておきます。
 日本の市場経済は世界で最も効率が良い

「供給サイド」の面については、日本経済が、現在、おそらく全世界で最も効率の高い経済であるということを、認識しておくべきであろう。かつて、ソ連や東欧などの共産圏諸国では、需要に対して生産・供給のミス・マッチングがはなはだしく、使い物にならないような生産物がおびただしく生じて、それらが、いたずらに倉庫に積み上げられているのみといった状況であった。だから、在庫増加額の対国民所得比率ないし対GDP比率が非常に高かった。

軍需品の国家備蓄の増加額を推計して、それを差し引いた後でも、これら共産圏諸国では、この在庫増加額の対GDP比率が6~7パーセント以上にも達していた。 西側陣営の主要諸国の場合には、この比率が3パーセント前後にすぎなかったのであるから、差は歴然としていた。それだけ、共産圏諸国の経済効率は劣悪であったのである。

ところが、近年の日本経済では、在庫増加額(プラスまたはマイナス)の対GDP比率は0.0~0.3パーセントにすぎないのである。これは、信じがたいほどの、すばらしい効率の高さである。つまり、わが国の経済では、需要の変動に対して、企業サイドから、きわめて敏速・的確に商品(サービスをも含めて)が生産・供給されているわけである。

 この意味で、実は、わが国の経済では、「需給ギャップ」は生じておらず、マクロ均衡の状態にあるのであるが、そうであるにもかかわらず、「デフレ・ギャップ」は膨大に生じている。「需給ギャップ」は無いが、「デフレ・ギャップ」は巨大だというのが、現在の日本経済の特質なのである(後で詳述する)。


 わが国の経済の、類まれな効率の良さを物語るもう一つの指標は、実質GDPの成長率に占める労働生産性向上率の割合の高さである。よく知られているように、大多数の国で、普通は、この割合は、30~40パーセントぐらいのものである。

ところが、わが国では、1980年代から90年代の半ばごろまでの時期で、この実質GDPの成長率に占める労働生産性向上率の割合が、70~80パーセント以上にも達していた。このことは、わが国経済の効率の非常な高さを物語っているものであった。それどころか、1990年代の半ば以降最近までの時期になると、わが国の経済では、労働生産性の伸び率のほうが実質GDPの伸び率よりも高いといった、きわめて珍しい状況が続いているのである(2000~2004年では、実質GDPの成長率が平均年率1.3パーセントであったのに対して、労働生産性の向上率は平均年率2.2パーセントを記録している)。

だからこそ失業が多くなったのだとも言いうるわけであるが、いずれにせよ、「供給サイド」から見た場合には、郵貯の預金350兆円がどのような使われ方をしてきたにせよ、とにかく、日本の経済がおそらく世界でも最も効率の良い市場メカニズムを持った経済であるということについては、ほとんど疑う余地がないのである。

むしろ、郵貯の資金を財源とした「財投」による社会資本の整備ということも、そのような高い効率の市場システムの働きを支える一助となってきたと、考えたほうがよいであろう。いずれにせよ、政府の「構造改革政策」などと称する施策で、わざわざ、このような高能率のシステムに干渉する必要などは、まったく無いのである。


 続きの「政府首脳は、明確な分析と自己反省・自己批判、そして、国民へ謝罪を!」もお読みいただきたいのですが、同じように話されていた紺屋典子さんは、郵政民営化に関する特別委員会で、以下のように主張されていました。先日、読み直してみたら、ものすごく納得してしまったので、再掲しておきます。
財投資金がある程度必要となった場合、公的資金の資金調達をどうするかという視点も重要。残念ながら日本では証券というのは好まれない。そういう中で国債を個人が持つというのは他国に比べても低い。まだ60年前の国債が紙切れ1枚になったことが記憶に残っている国民も多い。国債が暴落するかもしれない、と国が必要以上に金融不安をあおって誰が国債なんか持つでしょうか?そういう国民の中にあって、郵便貯金というのは出し入れ自由な貯金というかたちをとった第二の国債だと考えられると思います。国がお金を調達するのに、どれだけコストをかけないでやるかという観点も忘れてはいけないと思います。・・今現在ある24700のの郵便局をもっと活用するべき。せっかくある財産をばらばらにして、解体して、価値をなくすような改革が国民のためになるとは到底思えない。


 郵政民営化については、城内みのるさんが、
郵政民営化の本質がほとんど分かっていない今の国会議員に多くを期待するのは無理な話であり、そろそろ国会議員の総入れ替えをしなければならない時期にさしかかっている。
と書かれています。そうかもしれない、と思ってしまうのですが、だとしたら、そんな国会議員たちに100年に一度といわれる経済危機を乗り切るための財政・金融政策を任せたくない、と思いませんか!

山口県の方々にも読んでもらいたくて、

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 喜八ログさんにご報告が遅れましたが、先日の森田 実さんの出版記念会で、城内みのるさんに初めてお会いしました。その時、城内さんが、「あぁ、喜八ログさんの・・・」と言われましたよ。(笑)登壇されてご挨拶されたのですが、私の名前を出してご紹介くださり、さすが気配りの方でした。
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by dket | 2009-01-29 06:31
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